O157感染の子供の症状&重症化の初期症状や潜伏期間の平均は?
2017/09/14
大切がO157に感染してしまったらいち早く症状を見つけ
医療機関を受診したいですよね。
万が一O157が重症化してしまった場合の初期症状を知ることによって
緊急事態に備えることができます。
O157に感染してしまったら症状が出るまでの潜伏期間はどのくらいあるかご存知ですか?
まずはO157をよく知ること。
子供の命を守りたい!!
どんな予防をするべきか対策を立てるために
O157についておさらいしてみましょう。
Contents
O157感染症について知ろう!
O157 は
- どんな菌で
- どんな特徴があり
- 感染経路や
- 潜伏期間
- 症状
- 重症化した症状、
- 後遺症
などはあるのか?
きちんと知れば、O157感染症の予防につながりますね。
O157の正体は?
O157と呼ばれているものの正体は、Escherichia coli O157:H7という腸管出血性大腸菌です。
私たちの大腸には”大腸菌”が存在します。
その数は1gあたり1億個ともいわれています。
健康な人にも大腸菌はいます。
すべての大腸菌が下痢を引き起こしたりする悪者なのではなく
まったく無害な大腸菌も多く存在します。
この中でも下痢などを引き起こす病原性大腸菌が問題になるのです。
O157もその1つ。
病原性大腸菌には4つの種類があり、
- 毒素原性大腸菌
- 組織侵入性大腸菌
- 病原大腸菌・血清型
- 腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生大腸菌)
O157は4つ目の
腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生大腸菌)です。
ベロ毒素を出す病原体はO157が一番ポピュラーですが、
他にはO1,O26,O111,O128,O145もあります。
O(オー)というのは細菌の表面にある菌体抗原をOと呼ぶから。
そしてこの菌体抗原は現在173種が判明しており、
O157は157番目の番号が振られた抗原ということです。
このO157はもともと人間の大腸に存在するわけではありません。
では、どこにO157 は存在しているのでしょうか?
大腸は大腸なのですが、
答えは、牛や、羊、豚などの大腸なんです。
いわゆる家畜の大腸の中にO157は存在し、糞便として家畜の体外にでることから
人間に感染するリスクが出てきます。
実際は、O157は家畜の糞便に多く存在し
それが水や食物に付着することによって
人間の経口感染につながるんですね。
O157の感染経路
O157は感染力がとても強い菌です。
他の大腸菌の比ではありません。
O157の感染経路は、
- 食物を通しての経口感染
- 汚れた手からの経口感染
- O157の含まれた井戸水
- O157感染症に感染した人からの感染
- O157感染症に感染した人の糞便からの2次感染
ここで大きなポイントは
O157は空気感染しないということです。
くしゃみ・咳などの飛沫感染はありませんので
マスクでO157を予防しようというのは効果がないんですね。
O157感染症はスマホが感染経路になる可能性は0ではありません。
私はスマホはたまにアルコール除菌タオルでさっと拭いています。
O157の潜伏期間の平均は?
一般的にO157の潜伏期間の平均は4~8日。
激しい腹痛と水っぽい下痢が始まります。
下痢はやがて血便になります。
O157感染症に感染した6~7%の患者は2週間以内に
溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic Syndrome; HUS)や脳症といった重症化の症状を示します。
たいていは2週間よりも短く1~2日など数日で
HUS(尿毒症)を発症することが多いようです。
O157の症状は?
O157 感染症の一般的な症状は、
- 激しい腹痛
- 頻回の水様便(水っぽい下痢)
- 血便(真っ赤な血のような便)
- 発熱が伴う場合もあり(一過性)
健康な大人が感染した場合は、
O157 感染症であっても無症状であったり、
軽い腹痛、軽い下痢の場合もあります。
この場合は自然治癒します。
しかし、無症状であってもO157感染者の糞便には菌が含まれていますので
人から人へのリスクがあります。
※病院でO157の検査ができます。
激しい腹痛、下痢のあとの血便の症状が見られたら医療機関で診察を受けましょう。
赤ちゃん、乳児、子供、高齢者は
抵抗力が低いことからO157の感染では重症化しやすいんです。
ポテトサラダでO157感染し、意識不明になったのも5歳女児でした。
幼い子供は重症化しやすいので早急な治療が大切です。
O157の重症化した症状
激しい腹痛、水っぽい下痢、血便の症状だけで終わる人もいれば、
感染者の6~7%は重症化してしまいます。
O157感染症の重症化した症状で怖いのは、
- HUS(溶血性尿毒症症候群)
- 脳症
です。
これらの原因となるのはベロ毒素。
ベロ毒素”が溶血性尿毒症症候群=HUSや
意識障害などの脳症を引き起こしてしまうんです。
O157菌は粘膜表面にくっついてベロ毒素を出し始めます。
ベロ毒素は腸繊毛の毛細血管、脳の毛細血管を攻撃します。
ベロが腎臓を攻撃すれば、HUSと呼ばれる「溶血性尿毒症症候群」、
ベロ毒素が脳を攻撃すれば意識障害などの脳症
を引き起こし、重症化してしまうのです。
尿毒症は腎不全の症状の1つで
本来尿として排出されるべき毒素が血液中に残ることから
倦怠感や昏睡、心膜炎を引き起こすこともある怖い病気です。
赤ちゃんや乳児、高齢者などは
O157感染症で死亡するのではなく、
重症化したこの尿毒症で死亡するケースがあります。
O157の重症化の初期症状は?
- 顔面蒼白
- 尿の回数・量が減る
- 倦怠感
- むくみ
- 幻覚
- けいれん
- やたら眠くなる
これらの症状がみられたら要注意です。
子供がやたら寝てばかりいる、
変なことを言い出すようになったら注意ですね。
HUS(溶血性尿毒症症候群)の症状
- 赤血球が壊されるため貧血になりやすい
- 血小板の減少のため出血しやすい
- 腎臓機能の低下
- 意識障害
脳症の症状
- 頭痛
- 寝てばかりいる
- よくしゃべる
- 幻覚
これらの症状のあと
数時間~半日後に昏睡など意識障害を起こすことも。
まだ自分の体の不調を言葉にできない赤ちゃん、幼児は
親の勘が大事。
なんかおかしい!と思ったらすぐに病院に行きましょう。
O157の後遺症
1996年に堺市で発生した給食によるO157集団感染では、
9000人以上がO157食中毒に集団感染するという世界的にも注目を集めました。
このとき当時小学1年生の女児が感染し、
HUS(尿毒症)を発症し60日間入院するほどの重症化。
その後19年経って25歳で腎血管性高血圧による脳出血で死亡した例があります。
O157の後遺症はベロ毒素が腎臓を攻撃することがあり、
”腎臓”へのダメージが深刻ですね。
腎臓と高血圧は関連があるので、慢性腎炎もO157の後遺症としてあげられます。
下痢や腹痛だけではないO157感染症。
子供がいる家庭では絶対に感染したくない感染症です。
O157には、命に関わる後遺症があるとはどこまでも恐ろしいですね。
家庭でのO157を予防に力を入れたいですね。
まとめ
子供をO157から守りたい!
そのために家庭でできるO157予防対策はしたいと思います。
と同時に、
惣菜店で買ったポテトサラダにO157が混入しているかどうかなんて
正直夢にも思いませんよね。
ましてや、学校給食でO157が発生するなんて思いもしません。
同じO157にかかっても重症化する人もいればしない人もいる。
普段から免疫力を高めておくことは大切です。
インフルエンザ対策で飲むヨーグルトで免疫力を高めようという予防がありましたが、
O157対策として、免疫力を高めるにも人気が出るかもしれませんね。
明治ヨーグルトR-1 ドリンクタイプ 低糖・低カロリー 112ml×24本
今から何年も前ですが、
あるお店で2回連続、食後に激しい腹痛に襲われたことがあります。
陣痛と匹敵するほどの激しい腹痛と
まるで水道の蛇口をひねったような水っぽい下痢
そして、それは間もなく血便になり、
トイレの便器の中の鮮血にぶったおれそうになりました。
さらには、38度を超える熱もでて・・・
もしかすると、あれはO157だったのかも??と
今回記事を書いていて思いました。
その場所とは、
生肉を扱い、売っているお店でもあり、
テイクアウトで食べることができるお店でもあったので・・・
結局、病院にはいかず自然治癒しましたが、
もしかしたらO157にかかり、軽症だったかはわかりませんが
治ったということかもしれません。
今思うと、すぐに病院に行くべきだったと思いますが。
腹痛、下痢、血便と3拍子そろったら
すぐに医療機関に受診しましょう!