ハロウィンの黒猫や魔女の意味は?クモやコウモリがシンボルの由来は?
ハロウィンのシンボルといえば、黒猫、魔女、ほうき、釜、コウモリ、クモ。
そして、ハロウィンカラーはオレンジと黒。
これらのシンボルや色に意味があることをご存じですか?
ハロウィンで見かけるたき火や、スケルトンにも意味があるんです。
その起源や意味について調べてみました。
ハロウィンをもっと楽しむ豆知識をどうぞ!
Contents
ハロウィンと焚き火の意味は?
ハロウィンには、焚き火が登場します。
日本では、仮装ばかりに焦点が当てられてあまり知られていないかもしれませんが。
英語では、この焚き火は
Bonfire
と記されます。
骨を意味するBone と 火を意味するFireに起源する言葉です。
その意味は、「骨の炎」
サムハイン祭で、ドルイド教の司祭たちが焚き木に投げ入れた牛の骨が燃え上がるクライマックスで登場した
焚き火はこのBonfireなのです。
司祭たちは、作物や動物の骨を燃やすことで神への捧げものとしました。
それにより、翌年の豊作を祈り、疫病を防ぐことを願ったのです。
祭りが佳境に差し掛かり、この焚き火が消されるとそのもえさしを各家庭に持ち帰り、
かまどに火を入れることで、家をやってくる冬や悪霊たちから守ると信じられていました。
この焚き火は、悪い精霊や悪霊たちを退けるとも信じられており、
人々はハロウィンの間、動物の頭や皮膚を模した仮装をしてこの火の近くいることで
悪霊たちから身を守ったという言い伝えもあります。
ハロウィンの仮装に、牛の頭なども見かけるのですが、
これは、投げ入れられた牛をモチーフにしているんですね。
ハロウィンと魔女&魔女の釜の意味は?
ケルト族の民間伝承では、ハロウィンの『魔女』は自然崇拝における「老婦人」「古いもの」「母なる地球」を意味し、
「叡智」のシンボルであり、季節の変化を司るものが魔女でした。
ケルト族は、人間が亡くなるとその魂は、魔女の釜(かま鍋)に入ると信じられました。
「魔女=母なる地球」の「釜=子宮」に入ることで、新たな生まれ変わり=輪廻転生できると信じていたのです。
魔女が鍋をぐるぐると混ぜているのは、新しい魂を鍋に迎え入れ、古い魂に新たな命を吹き込んでいるのです。
自然崇拝を信じていたケルト族においては、魔女は叡智のシンボル。
決して恐ろしいものではありませんでした。
しかし、これが、キリスト教の時代になると、魔女は「邪悪な存在」とみなされるようになります。
とても賢く、才能のある女性は、神以外の何物かから力を授かっていると信じられました。
聡明な女性たちを追い詰める魔女狩りは、男性優位の社会を保つ手段として利用されました。
キリスト教における魔女の言い伝えによる容貌は、とても醜いしちゃくちゃのお婆さんであるのは、
邪悪なものは醜いというところからきています。
魔女のシンボルであるほうき、釜鍋、猫は「女性の仕事」「家」を表しています。
ハロウィンと黒猫&魔法のほうきの意味は?
なぜハロウィンは黒猫なの?白猫じゃないの?
黒猫というと、縁起の悪いものを連想する人も多いかもしれません。
この黒猫に対する悪いイメージの起源は、中世にさかのぼります。
独身の老女は、魔女だと信じられ、魔女狩りの対象になることがよくありました。
彼女たちのペット、猫が「魔女の家族」だと信じられるようになったのです。
猫は実は、作物を食い荒らしてしまうねずみを捕食することから、
とても人気のあるペットでした。
ですから、家に猫を飼っている家庭が多かったのです。
さらには、その黒色は、邪悪なものを表す黒であったこともあり、
黒猫は魔女の仲間だと考えられるようになってしまいました。
なぜ、黒か?
それは、人間が暗闇を本能的に怖がるからという説もあります。
実際の魔女狩りでは、黒猫も一緒に火あぶりにされてしまいました。
ここから、黒猫は縁起の悪いシンボルへと伝えられるようになったのです。
実は、ケルト族では、猫は未来を見ることができる能力があると信じられてきました。
そこから、猫は、魔女が変身した姿だという迷信もあり、
猫=魔女の仲間というハロウィンのシンボルとなりました。
実は、現代でも、
ハロウィンの時期は、黒猫への虐待を防ぐという目的で、
捨て猫などを保護して新しい里親を見つけるシェルターは、
10月の間は、黒猫の譲渡は禁止しているところもあるそうです。
黒猫が邪悪だという迷信で、虐待されることを懸念しての処置だそうです。
シェルターによっては、白猫も10月の間は譲渡を禁止するところもあるそう。
黒に染めてしまうから??
ハロウィンにブルームスティック(ほうき)が関係するのはどうして?
ほうきに関しては、魔女だと信じられた老女たちはたいてい貧しかったので
移動に馬を使うことはできず、木の杖やほうきを支えにして歩いて移動したことから
魔女のほうきというシンボルとなっていきました。
ハロウィンとコウモリ&蜘蛛の意味は?
コウモリと蜘蛛は、魔女と関係が深いとみなされていました。
コウモリが3回家の上を飛び回ると、その家の誰かが亡くなるという迷信や、
ハロウィンの日に、家の中にコウモリが飛び込んでくると、その家は呪われるとも信じられていました。
コウモリは夜行性であり、さらには、魔女がコウモリに変身するという迷信もあり、
魔女とコウモリは結び付けて考えられるようになりました。
そして、このコウモリから派生したイメージで、ハロウィンには、ヴァンパイア(吸血鬼)の仮装も
見られるようになりました。
そして、蜘蛛は、ろうそくが灯されたランプに落ちて、燃え盛る火で燃やされてしまうと
その近くには、魔女がいるという迷信から、魔女と蜘蛛は結び付けて考えられていました。
クモやクモの巣は、誰も住んでいない家にはわんさかといることからも、
クモが暗く埃っぽいところにいるイメージがハロウィンにぴったりだったのでしょう。
ハロウィンにガイコツはどんな意味があるの?
ケルト族やドルイド教では、スケルトン(ガイコツ)、特に頭のスケルトン(スカル)は
人間の魂の座る席だと信じていました。
このスカルや、スケルトンは、人間の肉体の最後の姿を表しているので、
夏の終わりであるハロウィンと、結びつけて考えられたようです。
ハロウィンカラーのオレンジと黒の意味は?起源は?
ハロウィンカラーといえばオレンジと黒ですね。
どうして、ハロウィンのメインカラーがこの2色なのかご存知ですか?
この2色がもちいられた起源は、ケルト族の自然崇拝がもとになっています。
ハロウィンのオレンジは”秋”や”収穫物”の色を表し、
黒は、”夏の終わり=死”を意味するといわれています。
秋には、緑色の葉がオレンジ色に変わるところからもオレンジ色がハロウィンの色であるのは納得ですね。
黒は、終わりの色、すべてを覆いつくしてしまう色ということからこの2色がセットでハロウィンカラーに
なったそうです。
まとめ
ハロウィン売り場にいくと、だいたい見かけるクモと蜘蛛の巣や、黒猫モチーフのもの、
スケルトン、コウモリ、ヴァンパイヤのコスチュームなどは、それぞれ由来があってのものだったのですね。
伝統的に、ハロウィンの仮装といえば、Witch(魔女)やVampire(吸血鬼)が人気でしたが、
最近は、ディズニーキャラクターのマレフィセント(魔女)だけでなく、ディズニープリンセスも
大人気!
宗教的な儀式ではなく、すっかりお祭りとなったハロウィンは、
仮装のテーマも、なんでもあり!かもしれませんね。
ハロウィンのシンボルの由来の謎が解決されましたでしょうか?
お役に立てると幸いです。